ISBN978-4-8013-0772-8 C0192 224頁
発売:2025-05-21 判形:文庫
税込850円(本体773円+税)未刊
[内容]
日本は四季がはっきりした国といわれており、春夏秋冬、まったく違った景色が楽しめます。また、南北に長く山や海に恵まれた日本列島では、場所によって自然環境が大きく異なります。古くから日本人はこうした豊かな自然に囲まれて感性を育み、四季が織り成す美しい情景に惹かれてきました。そして、その感動を和歌や俳句、日記などさまざまな形で表現してきたのです。「詩」もその一種です。明治時代に近代詩と呼ばれるジャンルが誕生し、今でも多くの作品が読み継がれています。中には童謡として親しまれているものもあり、その多くが自然や季節の情景を題材にしています。
この本では、明治~昭和の詩人が紡いできた「四季」にまつわる詩を集め、それらを季節ごとに紹介しています。原風景を思い起こさせるどこか懐かしい詩、移ろいゆく季節に寂しさを見出した詩、幻想的な世界観で季節の美しさを繊細に表現した詩など、100編の味わい深い作品を収録しました。国語の教科書に載るほど有名な作品もあれば、中にはほとんど知られていない隠れた名作もあります。初めから通して読んでもいいですし、気になるものから読んでいっても構いません。季節がめぐったらまた読み返してみるのもいいでしょう。詩人たちが感じた情景に、ぜひ思いを馳せてみてください。(「はじめに」より)
[目次]
【収録詩人】萩原朔太郎/金子みすゞ/立原道造/福士幸次郎/安西冬衛/室生犀星/尾形亀之助/伊東静雄/北原白秋/宮沢賢治/山村暮鳥/三好達治/石川啄木/千家元麿/川路柳虹/村山槐多/大手拓次/島崎藤村/中原中也/佐藤惣之助/八木重吉/土井晩翠/高見順/萩原恭次郎/蒲原有明/三木露風/林芙美子/太田玉茗/荒井星花/ランボー(永井荷風)/北村透谷/与謝野晶子/国木田独歩/ヴェルレーヌ(上田敏)/高村光太郎/高祖保/佐藤春夫/木下杢太郎/野口雨情/竹内勝太郎/小熊秀雄/薄田泣菫/三富朽葉/敬天牧童/山之口貘